J-CAN定期ミーティング報告 (2022/5/3)

AFTJでは毎年春にスピーチ、4コマ漫画、カラオケ、プロモーションビデオのコンテストが開催されており今年もオンラインで行われました。コンテストはK-12と大学レベルに分かれており、入賞作品は教師会のFacebookで発表されました。

NCATJでも高校生スピーチコンテストがビデオ録画形式で開催されました。さらに、ウェスタンカロライナ大学では言語学科主催のアウトリーチイベントが行われ、スペイン語、フランス語、ドイツ語、日本語を履修している高校生がオンラインでランゲージコンテストに参加しました。コンテストは会話、トリビアクイズ、詩の朗読の3部門構成です。日本語のトリビアクイズの問題は留学経験のある大学生が作成したそうです。

OATJではDEI (多様性、公平性、包括性) についての話し合いを月一回もっており、昨年11月に始まったこのミーティングには毎回10名以上が参加しているとのことです。それ以前に企画された勉強会やお茶会への参加人数を踏まえると、DEIへの関心の高さが窺われます。同時にどのレベルの教員にとってもDEIは避けて通れない重要な課題であることを示唆しています。ただ、テーマがデリケートなものであるため率直な意見交換は難しく、忌憚なく対話ができるようになるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

MAATJでは日本留学に関するアンケートを教員に取り、状況や問題点をまとめ大使館に報告しましたが、学生レベルでも一部の大学でJSAのメンバーを中心に嘆願書を出そうという動きがあったそうです。日本政府が留学受け入れ規制緩和を進めたため嘆願書の提出は結局取りやめになりましたが、今後も学生主体の活動に期待したいものです。

今回の最も大きな話題はどの教師会も直面している日本語教員不足の問題でした。K-12では教員を目指す人材不足で後任が見つからず、教員退職時にそのプログラムが閉鎖されるケースが見受けられます。一方大学レベルでは言語プログラムは予算削減の対象になりやすく、需要があるにも関わらず非常勤講師さえ雇ってもらえない学校もあるということです。さらに外国語を必修科目とする学部が減る傾向にあり、「言語だけ教えていては生き延びていけない」という声に参加者皆が同意しました。そして「言語を通して人生について考える機会を与え、必修でなくても学生が履修したいと思うようなコースを作っていきたい」という意見が出ました。


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